かなり前の大学就職活動時代の面接の話です。いろんな企業を受けましたが、あるアパレル企業の選考に興味を持ってしまい、アパレル業界には大して興味もないのに応募してしまいました。
その選考の内容はネットでの書類選考が、「手紙を書く」でした。その企業に、愛のこもったラブレターを送る。その内容で書類選考の合否が決まるというものでした。
ラブレター選考は無事に通過し一次面接に進みましたが、一次面接もびっくりしました。基本的な質問などされたあと、いきなり白紙の用紙を渡されました。そこに、これからあなたが売り出したい未来のアイテムを絵で描いてと言われました。
未来アイテムを考える!?
未来のアイテム?
さすがにすぐに意図が把握できず、質問すると、
「まぁドラえもんのアイテムみたいな感じなのを考えてほしい」
とのことでした。制限時間は20分。しかも3人ほどいる面接官の目の前で、描かなくてはいけません。想像することは好きなほうでしたので、実際にドラえもんのアイテムにない、アイテムを幾つか考えました。
ただ私は絵を描くのがとても下手だったので、あまりにお粗末な絵を提出することになってしまいました。面接官たちはあきらかに笑っていて、恥ずかしかったのを覚えています。
続けてそのアイテムの使用方法、価格、どんな客層に販売するか、販売目標などを答えさせられました。大人になった今考えたら、商品の企画、販売戦略を試されてたのかなと思います。大学生だったその当時は、稚拙な答えをしていた記憶があります。ただドラえもんのアイテムを考えて、得意気になってたような。
結局はそれが一次面接だったのですが、見事に落ちました。絵が下手すぎたのか、企画が悪かったのか、戦略が悪かったのか、分かりませんが。次の面接に進めた方の話を聞けば、私とそう変わらないことをしていました。描いた絵も、アイテムの内容も、それほど大したものだと思わなかったのですが。
残念ながら落ちてしまいましたが、ラブレターから未来アイテムまでなかなか面白い選考をしている企業でした。