え~?これはダメでしょ?って、学生ながら思った就職面接があります。
正直受ける気もなかった企業なんですが、ゼミの教授の知り合いがしている会社ということで、受けるだけ受けてくれと頼まれ、もちろん単位をもらう関係もあり、断ることもできず、面接だけならと受けてきました。
飲食店を経営している企業です。企業といっても3店舗営業している小さな会社でした。
まず驚いたのは面接室は、厨房でした。
社長直々の面接というスタートでしたが、その方はお店が忙しいのか、調理しながらの面接です。私は一応厨房の脇のスペースに置かれた椅子に座ってましたが、社長は立ったまま。社長はスーツは着ています。でも片手は調理器具を離しません。
どこでも聞かれる質問をされ、内容的にそれほど珍しくもなかったのですが、こちらも面接に来ている以上、やる気をみなぎらせていたら、
「やってみる?」
と調理器具を渡されました。
え?素人に調理させたらダメでしょ?と思いながらも断りきれず、少しやっちゃいました。
お互いに何らかの調理をしながら、横に並び、面接?は続きます。まあ距離が近づき、その社長さんと仲良くなったなとは思いましたが。
拘束された時間はなんと・・
途中からはお互いに無言になって、調理や下ごしらえ。それはこうやるんだよって色々指導を受けながらこなしました。面接なのか、すでに働いて、研修中のことなのか、自分でもやってて分からなくなる感じでしたが。結構長く、二時間ほどやって、ようやく終了。
最後に社長はうちの面接は三次まであるからと言われ、がくってなりました。そんな三回もするほど、面接がいるか?しかも次の面接は板前さんととのこと。場所は同じところ。また調理しながらなのかな?と心の中で苦笑いしました。
もちろん教授に義を立てて、その面接に行ったのでそれ以上は断りました。行く気もなくずっと時間を割いてもらうのはその企業にも失礼かと思いましたし。
なんかバイト感覚な面接だったなって、印象深く覚えています。